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国民年金は払わない方が得?年金の救済措置についてFPが解説!

年金は払わない方が得?
年金の仕組みについて
自営業者の方の場合、自分で自分の年金を支払っているため、年金について詳しい方も多いのではないかと思います。逆にサラリーマンの方の場合、年金は毎月の給料から自動的に天引きされるため、詳しく年金について知っているという方はあまり多くはないのではないでしょうか。
一般的に言われている年金とは、国民年金と厚生年金の2種類があり、自営業者の方が加入できるのは国民年金に限られます。サラリーマンの方は、毎月の給料の中から厚生年金という名前で天引きされていますが、この厚生年金で引かれている中には国民年金も含まれているため、国民年金と厚生年金の両方を払っていることになります。

国民年金は基本的に20歳から40年間支払います


国民年金は20歳から支払義務が発生し、60歳までの40年間払い続けます。
毎月支払う金額は皆一律で、独身の方でも家族の世帯主の方でも関係なく同じ金額を支払います。また、国民年金には「扶養」という考え方はないため、例えば家族で夫、妻、子ども1人の場合、それぞれ一律の金額を3人分支払わなければいけません。
国民年金は40年間の支払い期間の中で、何年間支払ったかによって年金の受取金額が変わります。40年の全期間支払った場合、受け取れる年金額は年間約78万円(月額約6.5万円)です。
対して、年金が受け取れる最小支払期間は25年で、40年間のうち25年間しか支払わなかった場合、受け取れる年金額は年間約49万円(月額約4万円)となってしまいます。これは年金の受け取りが開始してから受取額を増やしたいといっても変えることは出来ず、年金の受け取り開始から亡くなるまでずっと同じ年金額となります。
対して厚生年金も支払い義務は20歳から発生しますが、会社に勤めてはじめて毎月の給料から差し引かれ、厚生年金を支払う形となります。

厚生年金の方が支給額が高いのは会社が上乗せで払ってくれているから


厚生年金も歳代で60歳までの40年間の支払いとなるため、20歳から60歳まで会社で勤めた場合、厚生年金を満期支払ったことになります。また、厚生年金は国民年金と違い、毎月の給料の金額によって支払われる厚生年金の金額が変わり、また65歳以降に受け取れる年金の金額も変わります。これは「標準報酬月額」と言い、自分の給料の金額ごとに給料から差し引かれる厚生年金の金額が段階的に定められているのです。
国民年金と厚生年金の加入年数や標準報酬月額に応じた年金額を一覧にまとめるとこのようになります。

[国民年金・厚生年金 一覧表]
年金は払わない方が得?

1.年金の救済措置とは?

年金の救済措置とは?
このような制度の国民年金・厚生年金ですが、近年では大きく制度の見直しをしていこうという動きがあります。1つは、現在では年金の受取開始年齢が65歳ですが、これを75歳に変更するという案が出ています。また、長らく続く不景気の煽りを受け、年金運用の成果が芳しくなく、今後受け取れる年金額が減るのではないかという可能性も少なくありません。
このような不安定な年金制度の現状から、年金を支払わないという方が年々増えてきています。サラリーマンの方は厚生年金が自動的に給料から差し引かれるため、年金を支払わないという方法はとれませんが、自営業者の方やフリーターの方の中で国民年金を支払わないという方が増えてきているのです。

さかのぼって支払う事で収支も健全化されればよいのですが。。。


国民年金は現役世代の方が年金を支払うことで、今の年金世代の方の年金額を支払っています。そのため、現役世代の方が年金を支払わないと年金世代の年金を支払うだけの財源が確保できなくなるため、どんどん年金財政が苦しくなってしまうのです。また、国民年金を受け取るための支払い期間は最低でも25年間支払わないと年金が受け取れないため、例えば40歳の方がこれから20年間年金を払ったとしても、20歳から40歳までの最低でも5年間国民年金を払っていなかった場合、国民年金を受け取ることは出来ないのです。そのような制限もあり、自分は年金を受け取ることができないと分かった時点で、それ以降、年金を支払うことをやめてしまうという事が起きてしまうのです。

このような事態を打開するため、保険料の未納に対しての特別措置が2015年4月から始まりました。この救済措置について詳しく見ていきましょう。
この特別措置とは、これまでの保険料の未納を「追納」するための措置です。現在、国民年金が未納の状態で、今回の特別措置が受けられる対象の方は約50万人〜60万人と言われています。これらの方々が過去の未納分をさかのぼって支払うことで、国民年金が受け取れる支払い期間の25年以上とさせ、年金を受け取れるようにするというのが今回の特別措置の狙いです。特別措置により国民年金を支払った方は65歳から年金が受け取れるメリットがあり、また国民年金を支払う方が増えることで年金財政の悪化を立て直すというメリットもあります。
この特別措置の内容を具体的に見ていきますと、これまで国民年金が未納だった場合、過去2年までさかのぼって支払うことは可能でしたが、2年を経過してしまうと、それより前に未納だった分を払いたいと思っていても払えなかったのです。これが救済措置により、10年前までさかのぼって支払うことが出来るようになりました。この救済措置により、年金が受け取れる最低期間(25年)分を支払えるという方が増えるのです。

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2.年金は本当に得なの?損なの?

それでは極論。払うべきか?どうなのか?


このように、救済措置などを用いてどうにか年金の支払いをする方が増えるようにと様々な施策をしていますが、では果たして年金は得なのでしょうか。損なのでしょうか。年金について少し深掘りして見てみましょう。
国民年金の支払い額は、年度によって異なりますが、毎月の支払額は約15,000円ほどです。年金が受け取れる最低支払い期間の25年間支払った場合、支払った総額は約450万円(15,000円×12ヶ月×25年)になります。これに対し、65歳から受け取れる年金額は年間約49万円(月額約4万円)のため、10年間年金を受け取った場合に受け取れる年金総額は490万円となります。この時点でそれまでに支払った年金額よりも受け取れる年金の方が多いという事になります。近年、日本人の平均寿命は伸びており、男性は80歳、女性は86歳と言われています。仮に平均寿命まで生きていた場合は、当然受け取れる年金の方が多くなります。もし40年間支払った場合には、国民年金の支払い総額は約720万円(15,000円×12ヶ月×40年)となります。これに対し、65歳から受け取れる年金額は年間約78万円(月額約6.5万円)です。10年間年金を受け取った場合、受け取れる年金額は780万円となりますので、10年間で支払った年金総額よりも多くの国民年金が受け取れるという事になります。

シンプルに考えると需給開始年齢から10年生きれば得、それより早く亡くなれば損


3.年金についてのまとめ

これまで見てきたように、年金はきちんと支払い、65歳以降も健康に過ごした場合、支払った金額よりも多くの年金が受け取れることになります。しかし、年金の仕組みでもお伝えしたように、今の年金世代の年金を支えているのは今の現役世代の方々です。
今の現役世代の方々が年金に対しての知識や期待がなくなり年金を支払う人が減ってしまうと、より年金を受け取ることが困難となります。そのような背景もありますので、一人一人がしっかりと年金についての知識を身につけ、年金は支払うものだという意識を持っていただければ、年金は今後も安泰に続くものだと思います。

少子高齢化など多くの課題はありますが、一人一人の意識を変えることは、自分の老後を守ることでもあるのです。

 

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